皆さんは「微アルコール」という単語を聞いたことがありますか?
ちょっとだけアルコールが入っている飲料のことであり、まったくアルコールが入っていないわけでもないし、かと言って法律的にはお酒にも該当しません。
※メーカーではノンアルコール飲料と同じく「原則子供には飲ませないこと」といった説明を行っています
一見中途半端に見える微アルコール飲料ですが、実はいろいろな背景から市場が成長しようとしているのがポイントです。
今回は微アルコールについて気になる方向けに、微アルコールとは何なのか、そしてなぜ広まりつつあるのかといった背景を詳しくご紹介していきます。
アサヒのビアリーが皮切りに!微アルコールはどうやって市場へ登場したのか
微アルコールが話題になったのは割と最近のこと。
きっかけはアサヒが「スマートドリンキング」という1人1人に合ったお酒の飲み方に関する考えを広めるために、新しいジャンルとして微アルコールの「ビアリー」という製品を投入したことにあります。
ビアリーはアルコール成分が「0.5%」という設定になっており、酒税法では酒類に当たらない(成分中に1%以上アルコールを含んでいるかが基準になる)製品です。
しかし同じように酒類に該当しないノンアルコール飲料とも差別化がされており、あえてアサヒが微アルコールという新ジャンルを基にスマートドリンキングを普及させて市場を活性化させたい、という思惑が透けて見えます。
微アルコールについての定義はあいまいですが、「酒類に当たらない1%未満のアルコール成分が含まれている、大人向けの飲み物」と思っておけばよいでしょう。
ちなみにビアリーは本物のビールからアルコール分だけを抜いて味わいを保つ「脱アルコール製法」という特殊な製造方法によりビアリーのおいしさを引き出しています。
「気軽に飲めるけどノンアルコール飲料より本格的なビールの味わいが楽しめる」というのが1つポイントになっていくでしょう。
今後アサヒではビアリーのハイボール版とも言える「ハイボリー」という新製品の発売も予定しており、より微アルコール市場へ積極的に投資していく姿勢を見せています。
そしてメーカーでは「サッポロ」が、アサヒのスマートドリンキングに参入する意向を見せているのもポイントです。「The DRAFTY」というビアリーと同じように実際のビールに加工を行うことで、0.7%のアルコール分でありながら本格的なビールテイストを味わえる製品を作っています。
今後他メーカーも賛同すれば、さまざまな微アルコール飲料を見られるようになるかもしれません。
健康志向の高まりが1つのカギ!微アルコールが今後広まる可能性のある背景とは
微アルコール飲料は次のような背景があって、今広がろうとしています!
20、30代の若年層が低アルコールを好んでいる
アサヒの推計では、日本の20~60代の人口の中で半数は普段お酒を飲んでいません。
そして20、30代の若年層は低アルコール飲料を好むという傾向にあるようです。
そこで「飲酒の習慣がない層に対して売り込む」という目的でビアリーを開発したという背景があります。 微アルコールを飲んだターゲットユーザーが今後「ビールを飲みたい」と思えるように誘導していけるかが1つポイントになるでしょう。
コロナ禍でお酒の市場が縮小する一方、家飲みで健康志向が高まっている
サッポロビールでは「コロナ禍で酒類市場が変化している」としています。
飲食店でのお酒の提供制限などによって市場が鈍化しているのは簡単に想像できます。
一方家庭では健康志向の高まりが見られ、健康を考えた製品の多い発泡酒がよく売れているのがポイントです。
微アルコール飲料はノンアルコール飲料と同じく、休肝日にも気軽に飲めるような飲料になっています。
家飲み需要に健康志向の微アルコール飲料が上手く参入していけるか注目しておきたいですね。
ノンアルコール飲料に物足りなさを感じている人が多い
アサヒの調査では、「月1 回以上飲酒を行うユーザーは5人に1人がノンアルコール飲料を選択、しかし約8割が物足りなさを覚えている」という結果が出ました。
つまりアルコールをほとんど含んでいないけどより本格的なお酒の味わいが楽しめる製品が出れば、需要が見込めるというわけです。
ノンアルコール飲料の味わいは以前より本格的ですが、さすがに本物のお酒と比較すると「?」となってしまう場面もあります。
微アルコール飲料が「お酒と99.9%変わらない!」といったようなイメージを醸成できれば、今後ますます成長していける可能性があります。
微アルコール=いつ誰でも飲んでよいわけではない!注意しながら楽しく飲もう
微アルコール飲料はお酒市場に新たな可能性をもたらしてくれる飲料ですが、いくつか注意点もあります。
まずいつ好きなときに飲んでもよいかというと、そうでもないという点。
ノンアルコール飲料の場合「運転時も飲んでOK!」といったアピールがされているケースがあります。
しかし酒税法には引っ掛からないとはいえ、微アルコール飲料はあくまで微量ではありますがアルコール成分を含んでいます。
つまり大量に飲むと酔ってしまう可能性がありますし、メーカー側では「原則運転時の摂取はやめておくように」という注意喚起を行っているのがポイントです。
「微アルコール=ノンアルコール飲料だ」と完全にイコールにして結び付けてしまうと痛い目を見る羽目になるかもしれないので、通常のお酒と同じように自宅といった場所でゆっくり楽しむようにしましょう。
また冒頭でも説明しましたが、子供の摂取も基本NGです。
この点はノンアルコール飲料と同じなのですでに気を付けられている方もいらっしゃるかと思いますが、微アルコール飲料を飲む際も子供に摂取させてはいけないという点をいちおう確認しておいてください。
それと個人的に気になったのが、「普及させたい割には値段が強気な設定になっている」という点。
具体的にはアサヒのビアリーの場合、コンビニで購入すると200円近くします。
これは一般的なブランドビールと同じくらいの値段。
発泡酒が150円前後、そしてノンアルコールがそれよりさらに低い値段で販売されているのを考えると高めの設定です。
私見では「気軽に日常へ取り入れてほしいのならば、ジャンルとして近いノンアルコール飲料と値段を合わせるべき」だと思うのです。
ノンアルコールであれば軽減税率の対象にもなって安くなりますし、量販店で購入すれば100円前後で入手できる可能性があります。
もし各メーカーが微アルコール飲料の競合としてノンアルコール飲料を見ているのならば値段面で太刀打ちできませんし、値段が近いビール飲料と比較すると「酔えない・・・」といった点で見劣りする可能性があります。
ことわざでいうと「 帯に短し、襷に長し(中途半端だ)」というやつになるかもしれない、ということです。
微アルコールの可能性は未知数ですが、ぜひ実際に飲んでみながら今後どう成長していくのかをチェックしてみたいですね。
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